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JA広報通信7月号

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 田んぼは、田植えやその後しばらく水が必要なときに、用水から水を引き入れ、稲が成長した夏になると水を抜いてやることが大切です。繊細な稲に対しては、そうした水と温度の管理が重要なわけです。稲の工場である水田においては、さまざまな装置が必要とされますが、なかでも用排水路は水の調整に大きな役割を果たすことになります。

 

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 しかも山には、あちこちに湧水点がありますから、そこから水を引いて、次々と下の田んぼに回していけばよいのです。こうした田んぼを谷間に作ったものを、谷戸田とか迫田とか呼んでいます。これに対して尾根を中心とする部分に作ったのが棚田です。山の湧水は冷たいことが多いので、そこに池状のものを設けてぬるめ、高低差のある田んぼ一枚一枚に水を回していけば、引水と排水とが可能となります。

 こうした山の小さな田んぼの開発は意外と早く、小規模な労働力で造成することが可能なことから、古代、中世からもたくさん造られていました。むしろ前回に述べたように、関東平野のような低地部に大規模な水田が広がるのは、近世に新田開発が盛んになって以降のことです。近世になると大きな河川を付け替えるなど、大規模な土木工事が幕府や大名などの力で行われるようになりますが、それでも平地の隅々まで田んぼにするのは難しかったのです。

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